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落語用語集
さくいん-あ
・愛想尽かし(あいそづかし)
絶交するための憎まれ口や、冷淡な態度。転じて勘定書きのこと。
飲食店で勘定の際に「お愛想お願いします」と云うのは店側で、客が云うのは間違い。
・相棒(あいぼう)
『蔵前駕籠』『くも駕籠』をはじめ、落語にはよく駕籠が登場する。駕籠を一緒に担ぐ相手を「相棒」と云うが、そこから一緒に物事をする人を称す。前で駕籠を担ぐ者を「先棒」、うしろの者を「後棒」と云い、普通は先輩が後棒。
東京のザイ界(漫才界)では、コンビを組む相手を「相棒」、上方では「相方」と呼んでいる。ただし夫婦漫才や元夫婦漫才は、さすがにこの言葉は使っていない。
・赤井御門守(あかいごもんのかみ)
噺の中に出てくる大名。住居は丸の内で、石高は十二万三千四百五十六石七斗八升九合とひとつかみ半。東京大学の赤門は有名だが、ここは加賀百万石の大名、前田家の上屋敷跡。
・あかにしや
けちな人が手を握り締めている形が、アカニシ貝に似ているのが語源。正しくは「あかにしや吝兵衛」と云う。その名のとおりけちなひと。他に「しわいや」「六日知らず」とも云う。「六日知らず」とは、一日、二日・・・と指を折って日を数えて行き、六日で折った指をひろげる。一度掴んだものを放すのがもったいないので、指をけしてひろげない程のしみったれ。
・赤羽二重の黒紋付(あかはぶたえのくろもんつき)
噺によく登場する浪人者の身なり。元は黒羽二重の紋付の着物だったが、着の身着のままで、紋は黒くなり、襟垢がつき生地はやけて赤くなっている。
・当り棒(あたりぼう)
花柳界をはじめ水商売では縁起をかつぎ、「する」という言葉は使わない。「金を摩る」ことを嫌う。そこで「すり鉢」が「当り鉢」、「すりこぎ」を「当り棒」、「するめ」を「あたりめ」と云う。ただし「すりっぱ」は「あたりっぱ」とは云わない。
・阿魔女(あまっちょ)
「千早ふる」に出てくる。職人が使う俗言で、幼女のこと。
・あんにゃもんにゃ
わからずや。噺の中のケンカの場面でたびたび登場。五代目志ん生がよく使っていた。